第五回中国(成都)国際ソフトウェアフェア開催報告
■ソフトウェアフェア概況
 中国四川省成都で、2007年4月19日~21日の日程で第五回中国(成都)国際ソフトウェアフェアが開催されました。成都で開かれる国際レベルのソフトウェアフェアは今年で5回目になります。IBM成都グローバルサービスセンターを始め、ニュー・ソフトグループ、成都顛峰ソフトウェアなどの60数社が数百のブース毎に展示を行い、注目を集めました。
 現在成都はソフトウェア業界従事者の約1万人の労働者不足といわれており、ソフトウェアフェアの中で開催された人材招聘会は、各企業の人材確保に対する力の入れ方を感じさせるものでした。また、成都の各大学ではソフトウェア強化コースの設置など、教育分野でも人材育成の強化をはかっています。
■日本代表団 代表記者会見
 ソフトウェアフェアの会期中、現地マスコミ各社の日本代表団に対するインタビューの場が設けられ、弊社代表取締役社長岡田太郎と、日本コベルコシステム株式会社代表取締役社長 酒井哲夫氏2名が、各社の事業紹介やオフショア開発の中での成都の位置づけなどについてそれぞれの見解を発表し
ました。会見は2時間を超え、成都市の日本企業進出への関心の高さを伺わせる記者会見となりました。
以下は記者の主な質問と、それに対する両氏の回答です。
| 酒井氏: | 成都は沿岸地域と比べて比較的コスト優位が保たれている。前回バンガロールを視察して人件費の比較を行ったところ、バンガロールは中国沿岸地域と比べて高いという現状がある。成都は中国沿岸地域と比べても低く抑えられるため、成都のコスト優位は大きい。 |
| 岡田氏: | 成都は大連などの中国沿岸都市に比べてコストメリットが高く、日系企業の進出もまだ多くはないため成長の要素は大きいと考えている。しかし今後3年間でプロジェクトマネジメント力をどの程度育成できるかが鍵となってくるであろう。 |
| 酒井氏: | マイクロソフト、IBMなどの欧米企業は既に成都で展開をしているのに対し、我々日本企業の進出は遅れをとってしまったと言える。 |
| 岡田氏: | 成都への進出に関して欧米よりも後れているのは事実。日本企業の進出はまだ少ない事から、弊社にとっては大きなビジネスチャンスと考えている。 |
| 酒井氏: | 今後、成都における業務展開を検討していくつもりではあるが、一番大きな課題はやはり意思の疎通の問題である。インドのバンガロールと比べると中国は我々と同じ漢字文化圏である事から、コミュニケーションはとりやすいと思う。 |
| 岡田氏: | 中国におけるアウトソーシングの失敗の多くは、同じ漢字圏であるため理解を共有できるだろうと判断し、日本企業が現地とのコミュニケーションを密に取ろうとしない事が原因である。特に成都展開をしていく上で課題となるのは日本のビジネスプロセスを理解できる人材とプロジェクトマネジメント能力のある人材の確保である。 |
| 酒井氏: | コベルコが展開しているアウトソーシングサービスのうち、中国のシェアは5%以下であり、その中でも中国の内陸部はごくわずかである。今後はコストメリットのある成都での展開を検討していきたい。当面は神戸製鋼社に関連する取引先のソフトウェア業務に注力してアウトソーシングを展開する予定である。 |
| 岡田氏: | 2007年度は成都におけるパートナーを活用したBPOサービスに注力して展開していく予定である。中国市場はまだ変動要素も大きいため、一つ一つ見極めながら展開をしていくつもりである。 |
■成都市紹介
 成都は四川省の省都で成都平原の中心に位置し、古くから天府の国と呼ばれた水と緑に囲まれた美しい町です。気候も東京とほとんど変わらず温暖で快適に過ごす事ができます。「黄河文明」はあまりにも有名ですが、近年の研究発掘成果により長江にも文明が存在していたという事が明らかになってきました。成都はまさにその長江文明に当たる数千年前の仮
面文化があった三星堆遺跡があり、その影響を受けていると言われる金紗遺跡も新しく発掘されて4月には博物館もオープンしました。また、三国志の劉備が奉られている武候祠や唐時代の大詩人杜甫の住居跡である杜甫草堂は、各国要人も参観する事の多い有名な観光名所です。郊外に足を伸ばすとパンダの養殖センターや世界遺産の都江堰などの豊かな自然にも恵まれています。成都から飛行機で40分ほど行くと有名な九寨溝もあり、近年日本からの観光客も急増している関係で日本人観光客向けのビジネスも発展しています。また、成都は喫茶の習慣発祥の地とも言われており、今日でも川辺でゆっくりお茶を飲みながら午後のひと時を過ごす風景があちこちで見られます。古都成都は今、昔ながらの趣を残しながら中国における巨大なソフトウェア基地の一つとして発展を続けています。
アウトソーシングサービス部
志賀 未知子
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